
2011年09月14日
僕が守る
4日未明、屋根をたたきつける雨の音と川から響くごう音に、二階で就寝中だった祖母千鶴さん(71)ら三人は、川の様子を見ようと一階へ。窓を開けると岩が転がる地響きが聞こえた。「二階へあがろう」声を掛け合った瞬間、泥水が流れ込み、ドアが開かなくなった。「おばあちゃんこれかけとき」とっさに孫の紘明君(15)が仏壇にあった数珠を千鶴さんの首にかけた。みるみる増える水かさ。ドアノブに必死に耐えたが、背が低い千鶴さんは頭まで浸かり泥水を飲んだ。「僕が持ってたる」紘明君が下から支え息が出来た。
暗闇の中、三人でカーテンレールにしがみつき、声を出して励ましあったが、水の勢いに押され千鶴さんの手が離れた「おばあちゃん大丈夫か」意識がもうろうとする中、紘明君が叫ぶ声を聞いた。千鶴さんは流れてきたたんすにつかまり、祖父三邦さん(76)に引き戻されたが、紘明君の声が聞こえなくなった。「紘明!」返事はなかった<9月14日京都新聞より>
台風12号で氾濫した川にのまれた和歌山県那智勝浦町の中学三年生岩淵紘明君は流される直前まで祖父母を守った。その勇気とその行動に、敬服するとともにご冥福を心よりお祈りいたします。
その日は出陣式でした。草津は雨もなんとか止み、静かな朝を迎えました。
暗闇の中、三人でカーテンレールにしがみつき、声を出して励ましあったが、水の勢いに押され千鶴さんの手が離れた「おばあちゃん大丈夫か」意識がもうろうとする中、紘明君が叫ぶ声を聞いた。千鶴さんは流れてきたたんすにつかまり、祖父三邦さん(76)に引き戻されたが、紘明君の声が聞こえなくなった。「紘明!」返事はなかった<9月14日京都新聞より>
台風12号で氾濫した川にのまれた和歌山県那智勝浦町の中学三年生岩淵紘明君は流される直前まで祖父母を守った。その勇気とその行動に、敬服するとともにご冥福を心よりお祈りいたします。
その日は出陣式でした。草津は雨もなんとか止み、静かな朝を迎えました。
Posted by 伊吹達郎 at
23:51
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