
2015年10月05日
ノーベル医学生理学賞に大村氏
2015年のノーベル医学生理学賞に大村智・北里大特別栄誉教授に輝いたと発表されました。日本のノーベル賞受賞は2年連続で23人目です。
受賞理由は、アフリカ等で寄生虫が引き起こす熱帯感染症に大きな治療効果を挙げた特効薬を開発したというものです。中でも1979年に発見された「エバーメクチン」は、アフリカや東南アジア、中南米など熱帯域に住む10億人もの人々を、寄生虫病から救う特効薬へとつながりました。大村さんは73年、大手製薬会社メルク社と共同研究を開始。さまざまな微生物が作る抗生物質などの探索を進める中で、静岡県内の土壌から分離された微生物が生産するエバーメクチンを発見しました。この物質は線虫などの神経系をまひさせる一方、哺乳類の神経系には影響しない特性があることが分かり、エバーメクチンを基に、さらに効果を強めた「イベルメクチン」は家畜の抗寄生虫薬として世界的なベストセラーとなりました。さらに、失明につながるオンコセルカ症やリンパ系フィラリア症(象皮症)など、熱帯域にまん延する寄生虫病にも効果があることが判明し、世界保健機関(WHO)はメルク社の協力を得て、アフリカなど寄生虫病に苦しむ地域に「イベルメクチン」を配布するプログラムを開始し、メルク社によると、2012年までに延べ10億人以上にイベルメクチンが無償提供されたと言われています。WHOによると、西アフリカでは02年までに少なくとも4000万人のオンコセルカ症の感染を予防、象皮症でも00年から対象となる53カ国で「イベルメクチン」などの集団投与が進められており、20年までの制圧も視野に入ってきているという。
大村氏はとても謙虚に、「人の役に立ちたい」「微生物にあげたい」「亡き妻に」若者に対しては「失敗したらいい」と丁寧な言葉遣いで、インタビューに応えておられたのが印象的でした。
受賞理由は、アフリカ等で寄生虫が引き起こす熱帯感染症に大きな治療効果を挙げた特効薬を開発したというものです。中でも1979年に発見された「エバーメクチン」は、アフリカや東南アジア、中南米など熱帯域に住む10億人もの人々を、寄生虫病から救う特効薬へとつながりました。大村さんは73年、大手製薬会社メルク社と共同研究を開始。さまざまな微生物が作る抗生物質などの探索を進める中で、静岡県内の土壌から分離された微生物が生産するエバーメクチンを発見しました。この物質は線虫などの神経系をまひさせる一方、哺乳類の神経系には影響しない特性があることが分かり、エバーメクチンを基に、さらに効果を強めた「イベルメクチン」は家畜の抗寄生虫薬として世界的なベストセラーとなりました。さらに、失明につながるオンコセルカ症やリンパ系フィラリア症(象皮症)など、熱帯域にまん延する寄生虫病にも効果があることが判明し、世界保健機関(WHO)はメルク社の協力を得て、アフリカなど寄生虫病に苦しむ地域に「イベルメクチン」を配布するプログラムを開始し、メルク社によると、2012年までに延べ10億人以上にイベルメクチンが無償提供されたと言われています。WHOによると、西アフリカでは02年までに少なくとも4000万人のオンコセルカ症の感染を予防、象皮症でも00年から対象となる53カ国で「イベルメクチン」などの集団投与が進められており、20年までの制圧も視野に入ってきているという。
大村氏はとても謙虚に、「人の役に立ちたい」「微生物にあげたい」「亡き妻に」若者に対しては「失敗したらいい」と丁寧な言葉遣いで、インタビューに応えておられたのが印象的でした。
Posted by 伊吹達郎 at
23:30
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