
2012年02月15日
メタンハイドレート

次世代のエネルギー資源として期待されるメタンハイドレートの産出試験が、始まりました。
場所は、愛知・渥美半島の南方沖70kmの海域で、探査船「ちきゅう」によって、海底を掘削し、およそ1,000メートルの海底に4本の井戸を掘り、メタンハイドレートを分解して、ガスの採取を試みる予定です。
植物などから作るバイオマスエネルギーや太陽の光を利用したソーラー発電、大きな風車を回して電気をおこす風力発電、水素と酸素から電気を生み出す燃料電池など、日本でも二酸化炭素の排出が少ないクリーンな新しいエネルギーが次々と登場しています。それらと並び、日本のエネルギー問題を解決すると期待されているのが、メタンハイドレートです。
メタンハイドレートは、地中で死んだ動物や植物から出たメタンと水からできており、一見すると氷のようで、さわると冷たいが、大量のメタンをふくんでいるため、勢いよく燃えて、最後は水しか残らないため、メタンハイドレートは「燃える氷」と言われています。
メタンは発電や都市ガスに使われる天然ガスの主成分で、天然ガスは石油や石炭を燃焼させた場合に比べて、二酸化炭素・窒素酸化物の排出が約3分の2、硫黄酸化物はほとんど排出しないとされています。天然ガスの使用量は年々増えていますが、ほとんどが海外から輸入されています。日本周辺の海底には年間の天然ガス使用量の100年分以上に相当するメタンハイドレートが分布していると言われています。
Posted by 伊吹達郎 at 23:37│Comments(0)